★問題解決はいくつになっても★
ある60歳過ぎの女性の楽しみは、気の置けない友人たちとの小旅行。
でも楽しいひと時を何度か重ねるうちに、とても気になることが出来ました。
それは、旅先の宿で、同室で夜休むことをそれとなく回避されるようになってきたことでした。
もちろんはっきり理由を言われることはなかったのですが、この女性には思い当たることがありました。
それはいびき。密かに悩んでいたのですが、どの医療機関にかかってもこの悩みの治療を請け負ってはくれなかったのです。
いびきの原因にはいくつかあります。
こどもであれば鼻や喉の粘膜の腫れ。
その場合は手術をします。
大人では、顔の発育に問題があったり、加齢による筋肉の緩みで喉がふさがれ たりなどが考えられます。
この女性の場合、骨格の発育に問題がありました。
一見して下の顎の発育が足りないことはわかりました。
そしてこれまで受診した医療機関では残念ながら下顎の発育が十分でないことについては対処しきれなかったようなのです。
この女性のように下顎が小さいと、多くはいわゆる出っ歯になっていきます。
これがいびきの根本原因だと診断しました。
治療法として、口の中から顎を大きくする手術を勧めたところ、この女性は「長年の悩みを解決したい」と応じてくれました。
いびきは、そばにいる人が「うるさい」「眠れない」だけでなく、患者さん自身も十分に眠れていないことが多く、また心臓の肥大や呼吸器障害、酸素不足による貧血などを引き起こす大きな原因の一つになっているのです。
この治療によって、将来かかるかもしれない病気をも未然に防ぐこともできたと言えます。
きっといまでは思う存分小旅行も楽しまれていることでしょう。